文化や伝統に繋がる、技術や芸術性は、人々の情熱なくしては生まれないと思います。
逆に、それらをつくるため、守るために、人の心に情熱が生まれるのだと感じます。
6000℃プログラムの“6000℃”とは、地球の核の温度のことです。
この世界は冷静に見えて、実は中心に6000℃という とてつもなく熱い情熱を秘めているのです。
情熱を秘めたものづくり。
それは、自分たちのためだけじゃなく、これから大人になる子どもたちや、
まだ生まれていない将来のために必要なのではないでしょうか。
より深いものづくり。
2016年から『もののあはれ』について考察を続けてきました。
今年のテーマは『万葉の恋』です。
Artisan:石田剛 井上理輝 大川弘展 大川原誠人
Photographer:鍋坂樹伸
Curator:よしおかりつこ
出会ってしまった言葉では表現しきれない美しい作品。
佐野恭平さんの作品をキュレーションいたします。
Artist:佐野恭平
Photographer:鍋坂樹伸
Requester:井上理輝
海外を意識すれば、メイドインジャパンという言葉を使って、質の高さや制度の高さだけでいつまでも発信していくには限界があり、危ういと感じます。
かつて、海外が感動したものは、日本人の手先の器用さや真面目さではなく、日本の〝文化〟や〝心〟です。
様々なジャンルの職人と出会い、話を聞く中で気が付きました。
日本の形のない〝文化〟や〝心〟を今に伝えてきたのは、日本の職人たちなのではないかということです。
形や色、模様に込められた日本の心や文化を具現化し、次の時代へつなぐ力と広く発信していく手段を職人は持っています。
文化をより長く多く伝えるためには職人の力が必要です。
6000℃プログラムでは、職人の力を借りて、文化をのせた ものづくりをおこなっていきたいと思っています。
職人は毎日 道具を手に素材と向き合っています。
費やした時間と養った感覚、日々の努力への自負が、職人特有の使命感につながっているのだと感じます。
背負うものに恥じない仕事をしたい。受け継がれた技術を絶やしたくない。未来に誇れるものを残したい。
職人はそれぞれに強い思いを持っています。
いつもは言葉少ない職人の心の内にある それらの思いを聞き出せれば、日本のものづくりはまたひとつ変わるのではないでしょうか。
芸術は人の心を揺さぶります。
芸術の根本には発信される強い思いがあり、それに心が反応するからなのではないでしょうか。
日本の伝統的な意匠や文様には、強い思いが込められています。
神や自然への感謝、家族の健康や一族繁への祈り、自分たちの生きた証など、切実な思いを視覚化しているのです。
日本の伝統と呼ばれる芸術を丁寧に紐解いていくと、それに込められた美しい思いに気づけるようになります。
日本は先進国の中においても自然豊かな国であり、また四季折々の自然を楽しむこともできます。
人は自然の中で生きています。そして、人も自然の一部です。
命も知恵も感情も、全て自然から頂いているものです。人の文化も自然の中で生まれて、発展してきました。
自然を離れてしまっては、継続的な文化発展は望めません。
自然からいただいているものの真理を見つめ直す行為に、発展のヒントが隠れているように感じます。
※6000℃プログラムを読む際の注意事項※
こちら、思考の過程を公開しつつ作成しております。
時が変われば思考も変化します。新しい知識を得ること、経験することでも思考は変化します。
思考が変わればこちら6000℃プログラムの公開内容も変わります。
「あれ?前に書いていたことがないぞ」とか「前回と言っていることが違うぞ?」などは成長したんだと思って、許してください。
6000℃ PROGRAM
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香川県高松市牟礼町大町