器をモチーフにした『石』『木』『染』を素材としたオブジェクトが生まれました。
作品を作ったのは香川県で活躍する4人の職人。
器というモチーフの存在理由と、職人が長年触れてきたそれぞれの素材の本質について掘り下げ、考えられています。
技術と感性、伝統と芸術の間に生まれた作品をご覧ください。
自然を顕在させる 一枚の風景画
さながら讃岐の雪景色を思わせる石の器と菓子。
自然石を活かしているため、一点一点異なる存在感を持っています。
素材である石の種類は、香川県で採石されている庵治石と呼ばれる花崗岩です。
庵治石の歴史は古く、平安時代より珍重されてきました。
石本来の美しさを活かした自然肌と、石の模様を浮かび上がらせた柔らかな水磨きの肌とで構成されています。
磨き肌はあえて平滑にせず、石本来の形状に沿うように波打たせています。
石の性質や美しさを知る職人だからこそ表現することのできる、自然と人為のバランスは一枚の風景画のようです。
制作:大川弘展
神聖を感じる 自然の力を借りた彫刻
木が生きものだと実感していただける木の器と菓子。
全体をご覧いただくと、木に宿る神聖と自然の恵みを感じて頂けます。
素材の木は、香川県産の杉。
上へ進み伸びる時に生まれる整った木目が美しいアクセントとなっています。
切り込みを入れることで上部が反り、自然の力で器となります。
自然を従わせるのではなく、自然に備わる特徴を活かすことで生まれるフォルムです。
制作:井上理輝
実際にご覧頂くことで、見たことのない器であることが分かります。
繊細で可愛く、それでいて自然そのものの荒さも感じられます。
制作:石田剛志
儚く不安定な心が優しくなるような染の器と菓子。
澤っていただくと、器と菓子の繊細さに驚かれるはずです。
制作:大川原誠人
6000℃ PROGRAM
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香川県高松市牟礼町大町